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2019年を振り返る。

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牡蠣パーリィの残骸

年の瀬に、2019年のニュースを適当に振り返り、印象に残った出来事やガジェット、作品などを徒然なるままに、来年の予想も込みで書き連ねてみた。

印象に残ったもの

アニメ

京アニ事件

しばらく絶句してしまうほどに衝撃的な事件だった。

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ともあれ、ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝の映画は無事公開され、来年4月には(アニメ本編の続きとなるであろう)映画が公開されることとなったのを見るに、体制の立て直しは進んでいそうで一安心。

www.violet-evergarden.jp

今年見たアニメ雑感

今年もアニメ作品を数多く見た。今年の新作を23作品、旧作を何本か。累計視聴作品数573 (最後まで見たものに限ると437)。

ダンベル何キロ持てる?」「彼方のアストラ」「鬼滅の刃」「ワンパンマン(第2期)」「異世界かるてっと」「約束のネバーランド」「盾の勇者の成り上がり」「どろろ」「モブサイコ100 II」などなど、ギャグからシリアスなものまで面白いなと思えるレベルの作品は少なくなかったのだけど、『ダントツでこれが良かった!』と思える作品は特になかった。

そんな中では、今年最期に来た「バビロン」「PSYCHO-PASS 3」は自分好みで、今年の作品の中では比較的ベストであったのだけど、

バビロン」は原作者が「野崎まど」なだけあって癖が強すぎ。

PSYCHO-PASS3」は今までのシリーズが地味に下敷きになっている(知らなくても見れるけど、知っておいたほうが良いみたいななんとも言えない塩梅)うえ、続編映画の視聴を前提としてストーリー途中で終わる作り。

と、こう、なんとなく、良作というのは憚られるというか、『ベスト!』と人にオススメしづらい印象を受けた。

アニメと言うと、「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 」を見たのをきっかけに、「機動戦士ガンダム」「機動戦士ガンダムZ」をはじめて見た。

流石に、ガンダム、ガンダムZは映像面、演出面で古臭さが否めない&表現として洗練しきれていない(気がする)ものの、解説をググったりしつつ見ることでけっこう楽しめた。ガンダムの世界にハマる人が続出するのも納得。

nyme.clockahead.com

振り返ってみると、今年見たアニメとしては、映画「ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝」が問答無用でイチオシ。もっともクオリティに関係なくイチオシと書いていただろうけど、ふつうに良かった。

nyme.clockahead.com

キャッシュレス元年

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長財布からコンパクトな折りたたみ財布(カード2枚+お札数枚+コインが少ししか入らない!)に買い替えたことを期に、キャッシュレス生活に大きくかじをとってみた。

結果、普段の生活は ICOCA, QUICKPAY, iD(メルペイ) の3つで事足りことが判明し、かなり身軽になった。買い物の際、現金を使わない/財布を出さないで済む、というだけでこんなに買い物が楽になるのかという気分。

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それはそうと、各社のキャンペーンと消費税還元キャンペーンが合わさって現状のキャッシュバックの仕組みはカオス過ぎると思う(認知負荷高すぎ)。

頭を整理するためにまとめ記事まで書いてみたけど、個人的結論としては『キャッシュレス生活していると勝手にキャッシュバックされていることがある(キャッシュバックされたらラッキー)』程度の認識に落ち着いた。

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PayPayの躍進

今年はPayPayがこと小規模店舗での普及率において頭1つ抜けた印象を受けた。

PayPayが躍進したのは個人的にはかなり納得感がある(むしろ、他のキャッシュレス決済業者は、どういうマーケットに対してどういう戦略を立てて参入してきたのかが気になってる)。

店舗側からすれば、今までにキャッシュレスに舵をとる余力とメリットがあれば、既にクレジット決済を導入している可能性が高いし、してないってことは新規の決済手段導入はコスト高/リスキーなわけで。

そのあたりの店舗側の切実な問題に対して、それぞれ丁寧に対策を打ち出し、包括的なソリューションを提供したPayPayが普及するのは必然だったかなという気がしてる。

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いずれにせよ、来年はオリンピックもあるし、このキャッシュレス化の流れはどんどん加速して欲しい感。

USB PD規格の普及

今年に入って、WindowsノートPCでUSB PDでの充電対応機が増えてきたこと、また今年半ばあたりから、USB PD対応のモバイルバッテリーや充電器が増えてきたこと、からUSB PD (USB-C)での充電機器が一般的になってきた感がヒシヒシと感じられた。

iPhone やiPad がUSB-PDで急速充電できるようになったこともあり、USB PD対応品にモバイルバッテリーを買い替えた。30分で50%まで一気に充電できるので、『バッテリーが切れそうだなぁ』と気づいてからの充電で十分実用になるので地味にモバイルバッテリーの利便性が上がった。

当初、USB PD充電器として物珍しさもあってNIMASO(メーカーサイトを見ると日本人が監修?しているっぽい)のものを買ったのだけど、USB PD対応機器が増えるにつれ、USB-Cポートが足りない&持ち歩くには嵩張ることもあり、

Ankerの薄型のもの(Anker PowerPort Atom III Slim)を買い足した。57gという驚異的な軽さで30WでのUSB PD充電に対応した製品。GaN様様である。持ち歩きには小さいことも大事なのだけど、むしろ『薄い』ことが、持ち歩きの際には重要になってくるなと思った。

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新たに購入したモバイルノートPCとの組み合わせで、モバイルノートPCをボディバックで簡単に持ち運べるようになり、かなりいい感じ。

USB-C/USB PDポート足りない問題

USB-C、特にUSB PD対応の充電機器が増えるに従い、(※USB PDでの充電はUSB PD対応ポートでしかできないため、USB-A→USB-Cの変換では解決できない)充電器側のポートが足りなくなるのだけど…

USB PD対応ポートのみを多数(4~5ポート)備えた充電器がまだないことを考えると、現状まだまだ普及途上かなとは思う。

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USB PD対応機器が増えると充電器に困る問題は悩みのタネなので、来年は一気にUSB PDが流行って欲しいところ。

スマホカメラの進化

デュアルレンズによるボケのソフトウェアシミュレーションや超解像ズームなど以前から実装されていたものの、今年はそれらの機能が洗練されるとともに、ハードウェア面でもスマホカメラの進化具合には眼を見張るものがあった。

代表的なところだけでも

  • Google Pixel 4 (機械学習による色復元, 超解像でのズーム, デュアル露出コントロール, 天体撮影モード)
  • Apple iPhone 11(超広角レンズ, 複数レンズ間の色調キャリブレーション),
  • HUAWEI P30 Pro (RYYBフィルター, 1/1.7インチセンサ)
  • Xiaomi Mi Note 10 (1億万画素センサ, マクロレンズ)

画像処理技術に関しては、研究レベルではいずれも以前から存在していたものの、今まではおおよそスマホに載せられるような軽い処理ではなかったと思うのだけど

今年は、ソフトウェア(AIを活用した画像処理技術)の進化に加え、ハードウェア(AI処理のためのアクセラレータを載せたSoCチップ)の進化によって、加速度的にそのポテンシャルが引き出され、現実的なプロダクトとして形を成してきたように感じた。

また、中国製のスマホは、ハードウェア自体に手を入れてきたのが目についた。(ハードウェアをカメラ寄りにした製品というと、LUMIX CM1が思い出されるけど、あの失敗を踏まえているのか、それよりは慎重・巧妙な進化のさせ方という印象を受ける。)

・・・

スマホカメラの進化によって、もともとデジカメや一眼が担っていたマーケットの一部(というよりコンシューマ的には大部分?)が担える形になってきたように感じる。

カメラ機能を強化した高価格帯・高付加価値なスマホは、それらのマーケットを取り込むことでしっかりビジネスになると思われるし、*1おそらくこの方向での進化は来年も進むんじゃなかろうか。

デジカメの衰退

一方、デジカメ・一眼は今年も大幅な売上・出荷数減だった。

個人的には、スマホカメラが全力でユーザーニーズに応えた進化をする中、それを見過ごして(いや、どうしようもないと白旗をあげているのかもしれないけど)、高価格帯にシフトしようとしているので無理もないかなと思う。

今のスマホカメラの進化を見ていると、

『ソフトウェアを丹念に作り込めれば、ハードウェア(ことにセンサ性能)は旧来のコンデジ並で、コンシューマにとっては問題がなかった』

という思いが強く、

加えて、今までに色々カメラを買い替えた経験から、RAW現像で作品を創るにしても(要するに、ソフトウェアによる処理の大部分を自らの手で行い、カメラに対してはハードウェア性能だけを問題とするケースでも)、裏面照射型CMOSが普及した2010年あたりのセンサ性能(ダイナミックレンジ)があればわりかし実用になったりするので、

ここ10年のデジカメの進化は、目指す先(実利や大多数のユーザーニーズ)がない袋小路を走ってしまったのではという思いがする。

ここまで進化したスマホカメラを見ての結果論ではあるんだけど。

・・・

コンシューマの何らかのニーズを取り込める/新たに掘り出すような根本的な対処がなされない限り、来年もデジカメ業界は厳しそうな気がする。

高価格帯にシフトすれば、潜在的ニーズの希少さからこの先は大量生産が難しくなっていくし、先細る可能性を高めるのではなかろうか…。来年になるかはさておき、コンシューマが使うこと(大量生産・販売)を前提としたメーカーの淘汰は起きそうではある。*2

個人的には、今のところ、スマホで撮れない写真がまだある&スマホだと現状ダイナミックレンジが不足してRAW現像で表現できない領域があるので、一眼は使い続けるつもり。*3

IoT, スマートホーム機器の普及

IoT だと思うのだけど(あまり自信がない)、スマート家電が増えたように思う。良い。

今年は、Google Home & Amazon Echoをベースに、NatureRemo やスマートコンセントなどを自宅に配備したのだけど

めっさ捗る。

捗ると言うか、こどもたちの世話で手が空いていないときでも、エアコンやテレビ、照明を操作できるのがものすごく便利。最近は、生活リズムに合わせてスケジュールしたタイミングで電源をON/OFFしたりと、使えば使うほど、生活が楽になってる感がある。まさにライフハック。

・・・

実益がある&今までできなかったことができるようになるので、この流れは来年もさらに加速するんじゃなかろうか。

個人的にも、来年は、自宅のスマート家電を一層充実させたい。

クラウドサービスのさらなる躍進

クラウドサービスが主流となってきているのは今更言わずもがな、オフラインアプリでさえも、クラウドを介して続々と強化されてきている気がする。(自分が使っているアプリがたまたまそうなだけかもしれない)

VSCodeをクラウドサーバで動かすとともにデスクトップアプリのVSCodeとも連携可能な「Visual Studio Online」や、デスクトップアプリのLightroom Classicと連携可能な「Lighroom」 (WEB版)、Microsoftの「One Drive」ではデスクトップやマイドキュメント(言うなれば、作業状態)を同期できるようになったりと、クラウドによってデスクトップアプリの利便性が上がる事例が目につくようになった。

また、今年は、ストリーミング系のサービスが、今までよりさらに大きく羽ばたき出したような気がする。Google の「STADIA」や、NVIDIAの「GeForceNOW」といったクラウドゲームサービスや、「Amazon Music HD 」などのハイレゾ楽曲配信など、随分とリッチなコンテンツが出てきたなという印象がある。

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現行の4G回線ではレイテンシがけっこう気になる&混雑時の(人の多い場所での)速度低下がひどいので、このあたりをフックに、来年以降、5G回線の普及が進むんじゃなかろうか。

余談:iPad OS

iPad OSの登場により、iPadが急激にPC化しはじめたのも衝撃的なニュースだった。

サービス・アプリのクラウド化が進めば進むほど、ノートPCは必要なくなって、『iPad OSで良くね?』って未来が近づく気がしている。

iPad1つで大抵のことができるようになると荷物がスッキリするので、ぜひそうなってほしい。

不死鳥の如きAMDの躍進

Zen, Zen+で復活をとげ、ついにZen2(Ryzen 3000シリーズ)で、intelに比類するシングルスレッド性能を身につけるに至った流れが最高すぎた。なんちゃってではなく、しっかりと『同等性能で、大幅安』を武器に殴り込みをかけたAMD、激アツである。

なんやかんやで自宅PCにはAMD製のCPUを使い続けている身としては嬉しいニュースだった。

振り返れば、intelと対応に殴り合えたのは、K6-2, 初代Athlon, Athlon XP と来て、Athlon64 以来なので、かなり久しぶりの復活劇。(Am5x86?なんですかそれは。あと色々飛び飛びなのは勘弁。もう詳しく覚えてない…。)

旧DECのAlpha開発メンバーが抜けてからというもの、AMDはもうだめかと思ったけど、まさかここまで劇的に復活するとは、という感動。ありがとうAMD。

・・・

感極まって、年の暮れにRyzen 3700Xを購入した。まだ開けてない。

極めて個人的なニュース

  • 人付き合い
    • 高校以来の友人との近所での再会と定例飲み会の開始
  • たべもの
    • 新たなお気に入りとなった珈琲豆焙煎専門店を開拓
    • ワインを嗜むようになった
  • 映画
    • 「ショーシャンクの空に」「インファナル・アフェア」はマジ名作。
    • 「トランス・ワールド」のような隠れた傑作の発見。
  • 漫画
    • 今年読み始めた漫画では、『チェンソーマン』が圧倒的に面白い。
  • ドラマ
    • 日本ドラマだと「ノーサイドゲーム」からの日本Wカップの流れが最高だった。
    • ちょっと特殊なのだけど、「あなたの番です」はリアルタイム視聴が楽しいコンテンツだった。秋元康の才能って恐ろしいなと感じた一品。
    • 海外ドラマだと、今更ながら「シャーロック」が良かった。
    • 「Game of Thrones」も良作といえるレベルに達していたものの、ラストシーズンは、今までの異常なまでの高クオリティからすると期待ハズレ感があった。
  • 読書
    • エンタメは「三体」が良かった。
    • 科学系だと「おいしさの科学」が目からウロコだった。食生活を充実させるヒントが散りばめられており、実用性が高い。
    • 読書量の少なさは我ながらちょっと気になる。
  • ゲーム
    • 過去の名作JRPGを満喫
    • ソシャゲと侮ってゴメンナサイ。FGOが最高だった。
    • 来年はFF7 Remakeに超期待。(1年間PS4で独占配信とのことなので、1年待ってSteamで遊ぶか、PS4を買うか悩ましい。)
  • カメラ・撮影機材
    • マクロレンズ(熱帯魚の観察が楽しくなった)
    • E-PL6を買って速攻次女に破壊される
    • 動画の撮影頻度が飛躍的に増えた(こどもたちの奇行を見返してはニヤニヤしてる。癒やされる。ジンバルに興味がある。)
    • iPad LightroomアプリとLightroom Classicを同期させることで、現像ワークフローが超効率化。この1年でこども写真の現像力が大幅に改善した気がする。
  • 日常
    • iPad + ApplePencil 導入による紙・文房具の撤廃

今年は、ロードバイクに全く乗れなかった。ベース(物置)も買って、乗り出しやすくなったし、来年はがっつり乗りたい。

*1:デジカメや一眼レフの価格込として考えると、まだ安いと言って問題ないので、従来の高価なデジカメ・一眼同等の実用的価値を生み出せる『カメラ機能の充実したスマホ』はさらに高価格帯を生み出せるポテンシャルがあるように思う。

*2:優秀なエンジニアも予算もスマホメーカの研究部門に集結しているので、カメラメーカが生き残れる目は薄い気はする。

*3:iPhoneに「ダイナミックレンジが今より一桁以上改善された有機薄膜のセンサ」と「グローバルシャッター」が搭載されたら、自分に関しては一眼の終焉が近づくかもなぁと思わないでもない。スマホカメラはまだまだハードウェア的にも進化の余地が多いので目が離せない。