上下巻読みきった。めちゃくちゃ読み応えあった。控えめに言っても最高。正真正銘のSF作品だった。
後半になるにつれ、かなり複雑な展開になったので、最初のうちに時系列や登場人物をノートにとりながら読んだのが功を奏して、後半よどみなく読めた。登場人物の中国語名もすばやく覚えれたし、読書ノートをつくるのは良きだなと。
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『現代物理学（科学）をベースにして、想像の羽根を広げて未来のそのまた未来まで描いたらどうなるか』ってのを読めて満足。
「人は何を考え何に生きるか」という主人公の(≒著者の)考え方が共感できたこともあり、満足いく展開と終わり方だった。
古今SF作品の中で最高傑作の１つといっても過言じゃない。
巻末にあった通り、三体は『SF作品にはまだまだ発展の余地が残されてることを教えてくれる』傑作だなぁと思った。
いや、しかしほんとすごいな。現代科学の延長線の先をこうも見通せるなんて。著者の見識の広さがやばい。
（以下、ほんの少しネタバレ）
それにしても驚いたのは
読書途中で
「宇宙は膨張と収縮となってを繰り返してるとするなら、無限に繰り返す宇宙誕生のなかで、今と極めて近い地球が再度誕生するタイミングが生じるのでは…」
と妄想を膨らませて楽しんでいたのだけど、
現代物理学では『宇宙は膨張し続けている』ことが判明してると知り、このアイデアはなしかー、って思ってたら、
最後の最後にまさかのちゃぶ台返しで、膨張と収縮が繰り返される世界が訪れた。
現実がどうかはさておき、なるほどSF作品なら『将来何らかの理由で現代物理学の根底にある前提が覆される』という展開もありだなと目からウロコだった。
