「少女と怪物の物語」が完結(他ゲームで言うなら、メインストーリーの第1部が完結)した。
個人的に、シナリオは期待値未満、ゲーム性は皆無、といった感想。ヨコオタロウ作品だし続けるか悩んだのだけど、このゲームは、not for me と判明したのでアンインストールした。
以下、若干のネタバレ含む回顧録。「この手のゲームは早めに損切りしよう」という反省のための記録。
not for me なところ
ゲーム性・戦略性の無さ
メインストーリーの進行に関していうと
- バトルでは『パーティの「総戦力」が推奨値を越えているかどうか』の1点で(ほぼ)勝敗が決まる。
- バトルパラメータは多数用意されており、一見すると戦略性があるように見えるけど、戦略を練っても推奨値未満だと勝ち筋が見えにくい(というか、推奨値以下では負けるように、回避率や反撃率などの見えないパラメータが変わってる感さえある)ので、結局、周回し続けて『単純に戦力を上げる』のが最適解にしか見えなかった。
- 単純な戦力値では決まらないバトルが出てきたけど…、解が限定的(しかも運営から明示されてる)ので、実質的に戦略性は無いに等しい…。
- ガチャを回してキャラを集めても、メインストーリーの進行上は何の役にも立たない。
- ゲーム開始から2~3ヶ月くらいで各属性の武器とキャラが一通り揃ってしまい、武器もキャラも不要になった。(総戦力が8万越えたあたりから新キャラや武器を集めても…という印象)
- 極論、メインストーリーの進行だけなら、★4キャラを3人集めて(無凸でOK)、配布される武器を集めてLvMAXにしていれば十分だった…。
- ゲームデザイン的には、『バトルに戦略性が無い』ことと強く関連していると思うのだけど、多数キャラを集めても全く役に立たない…。
- 気晴らしがてらガチャを回して★4キャラを適度に集めたけど、それでも最終的に300連分以上の石が余ったままだった。
アリーナでは多少の戦略性が出てくるようだけど…、メインストーリーの進行と無関係なら、自分的にはどうでもいいなと…。
シナリオの薄さ
メインストーリーは、素人予想から大きく外れることもなく、思った以上にこじんまりした話だった。
ヨコオタロウ作品にはじめて触れる人だと、意外性あるのかな。(過去のインタビュー記事で、リィンカネはヨコオタロウ作品の入門的な位置づけと語られていたので、狙い通りに作られているのかもしれない。)
このゲーム、操作可能キャラが既に亡くなったキャラばかりだったので、「もしや」とは思っていだけど、やっぱり2人とも既に亡くなってたかぁ…という感想。物語の記憶から登場人物が飛び出ることがあるのも、メインストーリー上で既に示されていたし、なんか、こう
「あ、はい。そうですね。」
みたいな終わり方だった。
雑でも大味でもないんだけど、なんかもにょる感じだったなぁ…。なんだろうな、この肩透かし感の原因は。
考えられる原因としては
- 『メインストーリーで見てきた物語の9割くらいは、メインストーリーと(現状で想像できる範囲では)何の関連もない。』ってことと、
- 『キャラ・武器育成のために周回し続けた』時間と、得たもの(メインストーリーを遊んで得られた感動)が全然見合わない。まぁ周回っていっても、ほぼ放置なんだけど。それでもなぁ…。
『俺は今まで何をしていたんだろう…』みたいな気持ちが支配的って感じかなぁ。
めちゃくちゃ否定的な意見を書いてしまったけど、ゆるく遊ぶ分には、ゲーム性とシナリオともに良いバランスなんじゃないかなぁ。自分はゲーム開始当初にやり込みすぎて期待値を上げすぎてしまった気がする。
・・・
各種のコスチューム違いのキャラは、異なる世界線(何らかの出来事を契機に分岐した世界線)上のキャラって感じで、『真暗の記憶』は、各キャラの心の暗部(黒歴史)って位置づけかなぁ。
もうこれ、如何様にでも物語付け足せるよね…。
雑感
シノアリスと同様のスキーム/ゲームデザインだなぁと。
つまるところ、『ビジネスになるくらいには特定の層に刺さるつくり』であるがゆえに、not for me。
ゲームデザインとシナリオデザインともに、永遠に続けられる設計である(=裏を返せば永遠に続くような形でしかこの先も展開されない)ことが露骨に感じられてしまって、かなり萎えた。