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極める 愉しむ 珈琲事典

極める 愉しむ 珈琲事典

極める 愉しむ 珈琲事典

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 西東社
  • 発売日: 2017/12/13
  • メディア: Kindle版

体系的かつ網羅的にコーヒー豆に関する情報がまとめられていて、とても勉強になった。かなりの良書にも関わらず、Prime会員なら無料で読めるのでコーヒーに興味ある人にはオススメ。

今まで断片的に集めてきたコーヒー豆に関する知識が、頭の中でいっきに整理されてまとまった感覚を得た。

本の内容(概要)

  • コーヒー豆に関する知識
    • 栽培、精製
    • 品種、グレード
    • 流通、焙煎
  • 淹れ方
    • 豆の挽き方、淹れ方
    • アイスコーヒー、エスプレッソなど
  • アレンジコーヒー
    • 各種作り方
  • コーヒー豆の深淵へ
    • ブレンドに関する基礎知識、方法
    • カッピングに関する基礎知識
    • 開業について
    • 資格、協議会について
  • コーヒーと文化
    • コーヒー歴史
    • 世界のコーヒー事情
  • 産地、コーヒー豆のカタログ(45地域、61銘柄)

ただし、具体的な生産地や農園、コーヒー豆の精製方法の話は限定的でやや物足りない。

とはいえ、コーヒー豆に関する基礎知識から個別具体的な豆の話までが丁寧に1冊の本にまとめられていることを思うと、妥当な分量だと思う。

知ってスッキリしたこと

コーヒー豆の銘柄

コーヒーの銘柄は、ワインほど厳格な命名規則があるわけではないため、品種や国によって表記がまちまち。*1加えて、珈琲豆の「栽培をした国の名前」自体が銘柄になる(品質・味は管理されているけれど、品種は問わない)こともあれば、国の名前の銘柄が特定の品種を示す(栽培した国は異なる場合がある)こともある。

体系的に知識を整理したい場合には、逐一調べて確認する必要がある。

スペシャリティコーヒーの定義

明確には定まっていない。

ざっくりと以下の2つの要件を備えていれば、スペシャリティコーヒーと呼んで良さげ。

  • 生産者のトレーサビリティ(だれが、どこで、いつ、作ったか)が確保されていること
  • 個性的な風味を有すること(外部の審査で高評価を得ていること)

コーヒー豆の構造について

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外側から

  • 外皮、果肉
    • 「ナチュラル」 では、取り除かずにそのまま乾燥させる。
    • 「ウォッシュド」では、 パルパーで取り除く。
  • ★ミューシレージ
    • パーチメントと果肉との間には、「ミューシレージ」という粘質物が付いている。糖分を含むペクチン層。
    • 「ナチュラル」 では、取り除かずにそのまま乾燥させる。(そのため、乾燥中に生豆どうしがくっつかないように、適宜かき混ぜる手間が必要。)
    • 「ウォッシュド」では、発酵槽で取り除く
  • 内果皮(パーチメント)
    • 「ナチュラル」「ウォッシュド」ともに、脱穀機で取り除く。
  • 銀皮 (シルバースキン)
    • 焙煎の際に「チャフ」となって剥がれ落ちる
  • 生豆(種子)

製法別に整理すると

  • ナチュラル
    • 「外皮」、「果肉」、「ミューシレージ」を取り除かずに、そのまま乾燥
    • 「パーチメント」は脱穀機で取り除く
  • ウォッシュド
    • 「外皮」、「果肉」は、パルパーで取り除く
    • 「ミューシレージ」は、発酵槽で洗い落とす
    • 乾燥
    • 「パーチメント」は脱穀機で取り除く

製法について

「セミウォッシュド」
  • ウォッシュドとほぼ同様。工程簡略版?
  • ウォッシュドとの違い:  「ミューシレージ」もパルパーで削り落とす
「パルプドナチュラル」(ハニー製法)
  • 「外皮」「果肉」をパルパーで取り除いたあと、「ミューシレージ」がついたまま天日乾燥
  • ミューシレージをどれくらい残すかで味が変わる(※さらに製法が細分化される。産地により呼称はさまざまらしい。)
    • 100%残す: ブラックハニー
    • 50%残す: レッドハニー
    • 25%残す: イエローハニー
    • 15-20%残す: ゴールデンハニー
    • 10%残す: ホワイトハニー
「ナチュラル」(ワイニー製法)
  • そのまま天日乾燥
「スマトラ式」
  • 「外皮」「果肉」をパルパーで取り除いたあと「ミューシレージ」がついたまま天日乾燥し
  • 生乾きの状態で脱穀する
  • 脱穀後、ふたたび天日乾燥する

コーヒー豆の品種について

大きく分けると以下の3品種の系統に分かれる。

  • アラビカ
  • カネフォラ(ロブスタ)
  • リベリカ

ストレートコーヒー(シングルオリジン)はほぼアラビカ種の系統。

ロブスタ種は、栽培が容易で、インスタントや安価なブレンドに利用されていることが多い。

代表的なアラビカ種の系統に属する品種

品種名は銘柄にも明記されていないことが多く、ほとんど目にすることがない。風味に対して決定的な要因ではない(産地や精製方法、焙煎度合いの方が支配的)ので気にしなくても良い気がする。

  • ティピカ
    • カウィサリ
    • ブルーマウンテン
    • コナグアテマラ
    • ケント
    • ムンドノーボ
    • マラゴジーベ
  • ブルボン
    • カツーラ
      • カツアイ
    • パープラセンス
    • ビジャサルチ
    • パーカス
      • パカマラ
    • フレンチミッション
      • SL 28/34
    • モカ
  • その他原種に近いもの
    • ルメスダン
    • ゲイシャ
    • ディジャアルゲ

*1:いちおう、全日本コーヒー公正取引協議会のルールがあるので、日本国内ではある程度の規則はあるものの、それでも、使われる名称は国名、地名、品種だったりとまちまち。