- 作者: ユヴァル・ノア・ハラリ
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2016/09/16
- メディア: Kindle版
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自分の周りで流行っていたので、随分前に買ってみたのだけど、全然読みきれない*1ので、途中だけど、一旦感想をアウトプットする。まだ残り半分以上ある…。
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人の作った法は、自然界に存在する有象無象を善悪に分かつ柵みたいなものと思ってたけど、自然界に存在するのは善悪もなくただ茫漠たる荒野で、人という種が効率的に協調できる領域を確保するために作った柵に過ぎないというイメージに変わった。
現行法とは地続きにない場所にも、理想的な法は存在するかもだし、そもそも現行法もローカルミニマムな解かもという可能性は捨てきれない。
法の前提には、『なんらかの共通幻想(信仰)が横たわってる』という発想はなかった。目からうろこ。
サピエンス全史の作者の考察は、するど過ぎて戦慄するレベル。
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『家畜となった牛や羊が、皮や肉や乳を人に提供するためにどんな風に扱われているか』という話。これ、人で考えたら人権侵害どころの話ではないで、、、とか変に感情移入してしまうと、ベジタリアンにならざるを得ない。
なんだかなぁ。
動物を家畜にして本当に良いのか、って哲学的な問題が横たわっている。
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ホモ・サピエンス全史(合冊)、論文みたいな内容だなぁと半ば退屈まじりに読んでいたのだけど、読み慣れてくると、作者の主観的意見と客観的意見、客観的意見の引用の仕方、まとめ方など、文章から滲み出るバランス感覚の良さは特筆もの。
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人類の脳が進化した理由。偶然の産物にしては、出来過ぎてるし、数100年に渡って自然淘汰されてないのが不自然だなぁと。
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ホモルドルフェンシスの復元図、ゴギブリが進化するアニメのやつらと似過ぎてて吹いた
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生物学の科、属、種、の種が、そのグループ内では繁殖力がある(種が違うとない)ことでグルーピングされてるの初めて知った。
めっちゃ分かりやすいな。
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『基本的人権という共同幻想を持ち込めば、社会全体の幸福が増加方向に向く』という前提をもちこめば、わりかしスッキリ話がまとまる気がした。
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人の考える「自然さ」の概念が、キリスト教に由来しているとはついぞ考えたことがなかった。
サピエンス全史、人類史に対する深掘りがぱない。(2回め)
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自分の能力の低さや運のなさに対する恐怖心(やそれに伴う憎悪)が、種として人類が生き残れた源泉かなぁと思わないでもない。ヨコオタロウ氏の作品見てると、そう考えてそうな節がある。
*1:いまいち自分の好みに合わないのか、10ページほど読むと眠くなる。学術的な面白さが半端ない作品なのだけど…