- 作者:稲垣 敏之
- 発売日: 2012/12/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
車や飛行機といった「機械」の自動制御はどうあるべきか、についての研究の集大成、的な本。
こ、これが10年以上も前の本だなんて…。作者の知見の深さと先見の明が凄すぎてワロタ。ワロタ…、ワロタ…。10年前に読んでおきたかった。
内容は、自動制御の変遷の歴史がめちゃくちゃわかりやすく噛み砕かれていた。
まず、人がどういう風に状況認識を行うかという人の行動心理についての俯瞰的解説があり、
それをもとに、飛行機や自動車の、そのときどきの自動制御機能の実装と、それにまつわる問題(自動制御機能の問題点)とが解説されていた。
何を目的として、こういう機能が実装されたか、それによって便利になった反面、どういう問題が発生してしまったか、というケースを1つ1つ紐解いていくような感じで読み物としても興味深かった。
最終的に、自動化レベルの話と、どういったシステムが理想的か(1口に機械といっても、車と飛行機では前提が異なるので理想とする形態が変わってくる)、という話にまで及んでおり、1冊の本として完璧というしかなかった。
大満足。