- 作者:藤本タツキ
- 発売日: 2016/07/18
- メディア: Kindle版
チェンソーマン次巻発売までのつなぎに、と思って読み始めたけど、面白すぎて1日で全巻(9巻で完結)読んでしまった。
以下、ややネタバレ要素を含む感想。
チェンソーマンと同じ作者(藤本タツキ氏)の作品。
最後の最後の展開でハッピーエンドの体をとってはいるけど、
主人公が生きたといえる時間軸上の展開は、作中に出てきた『この物語はバッドエンドにしかならない』というセリフ通りな作品だった気がする。物語の骨子は復讐譚。
『復讐を目的に生きてしまったら、復讐を遂げるもの"気持ち"が置いてけぼりになるので、不幸な結末にしかならない』って、『巌窟王』を読んで習わなかったんですか!(ヤダー
という気持ちを抱きながら読み進めていたのだけど、変化球の多いシナリオでパンチが効いていて最後まで面白かった。
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変化球というと、『当初の主要キャラがどんどん退場していく』のは、この作者の作風なのかなぁ。チェンソーマンでもわりと容赦なく主要キャラが退場していくイメージがある。(なんかとんでもないキャラが退場するという情報がTwitterでちらっと目に入ってしまったのだけど…次巻はよ…。なお、11/4発売でAmazonですでに予約可。)
予想のつかない展開が多くて飽きずに読めると同時に、読んでいてつらいものがある。終わり方も切ない…。誰もかれも悪人ってわけじゃないのにね…。
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それはさておき、この作品も全体的にツボだった。作品・登場人物を通して垣間見える、この作者の考え方が好みなのかもしれないと思った。考え方に納得できるものが多いし、ちょっとしたセリフにグッとくることが多い。
作中で出てきた『死後の世界は映画館』って独特なセンス、言い得て妙だなと思ったし、ほんと藤本タツキ氏は最高かよ。。。