VSCodeのPython拡張機能でJupyter Notebookが強力にサポートされる ようになったので、『 よーしパパ、VSCodeを使ってゴリゴリ グラフ書いちゃるかんね!』という気分になったのだけど…
目次
前振り:VSCodeからGoogle Colaboratoryに
GoogleAppEngineをローカルでテストするためにWindowsネイティブにはPython2系をインストールしているので、この環境は壊したくないし、
かと言ってWSLのUbuntu 上にインストールしているPython3系をVSCodeの拡張機能と連携させるのは、苦い経験しかないので、
『いやー、やっぱVSCodeでJupyterはないわー、めんどくさいし』
という生来のものぐさな性格が頭をもたげてきたので、Google Colaboratoryを使うことにした。手段なんて飾りですよ。偉い人にはそれがわからんのです。
やることとその目的
最近、音響機材という新たな沼にハマりかけている気がするので、世間一般に出回る製品を俯瞰的に眺めて、金額的にどの程度のものに手をつければ心の平穏を得られるかを把握し、早めに対処することで「あたいったら最強ね」感を得るのが目的。AIやら統計やら、難しいことはしない(この程度の目的ならするまでもない、はず)。
調査対象は以下の5種類。
- Bluetoothのイヤホン(左右ワイヤードと完全ワイヤレス)、ヘッドホン
- 有線のイヤホン、ヘッドホン
前準備
Googleの仮想環境上にすでに実行環境が構築されているので、特に準備もないのだけど、
デフォルトで使えるモジュールの確認
ざっくりと何が出来るか確認するために、デフォルトでインストールされているモジュールを確認。下記記事が参考になった。
もっとも、デフォルトでインストールされてなくても、下記コードを記載するだけで使える模様。また、apt-getでインストールもできる模様。
!pip install -q <モジュール名> !apt install <パッケージ名>
(;・` д・́)この好き放題出来る感じ、、、ゴクリ、、、、もしや仮想環境のコンテナはgVisor!!(`・д́・;)
gVisor、kubernetes時代のコンテナとか言われてもあまりピンとこないのだけど、Google App Engineの第2世代で使われているし、Colaboratoryみたいなエンドユーザ向けの多様なアプリケーションでも使えるしで、Google社内のインフラ共通基盤になってる感じにシビレルというか、こういうの作ってしまえるGoogleのエンジニアリングはスゴイよなぁと関心してしまった。閑話休題。
その他制限事項の確認
- 12時間毎に、VMがリセット(シャットダウン)される
- 90分以上アイドル状態になると、VMがシャットダウンされる
VMのローカルにファイルを作ることも出来るけれど、上記制限により雲散霧消するので、永続化したいデータはGoogleDriveかCloudStorage使うようにすれば良い模様。細かい話は公式ドキュメントに書かれてる。
スクラッチパッド的に使う目的であれば、気にかけることもないかなぁという感想。
書いたコード
requestsで取得したHTMLから、BeatifulSoupを使って価格情報を抜き出して、pandasでヒストグラムにした。(すべてデフォルトでインストールされているモジュールを使用)
「おれはpythonのコードを書こうと思ったらいつのまにかグラフができていた」
くらいの楽さでした。Colaboratoryやばい。
pandas、初めて使ってみたのだけど、グラフにしたいデータ(クラス)を用意(1次元ならSeries型、2次元ならDataFrame型)したら、あとはよしなにメソッドが用意されているという、やりたいことにコミットしてくれるというのか、わかりやすさMAXの神仕様で、感動した。なんこれ。なんなんこれ。
分析結果
Bluetooth イヤホン (左右が繋がっているタイプ) の価格分布
- カナル型(249)
- インナーイヤー(12)
- 耳かけ(25)
- ネックバンド(71)
の約350製品の価格ヒストグラム。
- 4万円~10万円あたりは、エンスー向けという趣き
数も少ないので、それらを取り除いて、4万円以下で見てみると
より細かく、2万円以下で見てみると
- 1万円~2万円が、1万5000円あたりを中心とした1つのクラス
- 2万円~3万円が、その上のクラスという雰囲気
1万円以下を見ると
- 3000~4000円がもっとも大きいボリュームゾーン
なのだなぁとか。学生にも手を出せる価格帯がボリュームゾーンというのは、なんとも納得の結果。
おおざっぱなクラス分け(分類)
たぶん以下のような感じで製品レベルが分けられている、と思われる。(需要と供給のバランスで、おおよその性能も決まってくる(開発・製品化にかけられるコスト≒性能)と仮定した場合)
- ~3,000円 : ローエンド
- 3,000~4,000円 : ミドルレンジ(ボリュームゾーン)
- 5,000円~1万円 : ミドルレンジ(ちょっと良い)
- 1~2万円 : ミドルハイ
- 2~3万円 : ハイエンド
- 4万円~ : エンスー向け
個人的雑感
4万円オーバーの商品でよっぽど気に入ったものが見つからない限りは、2~3万円のものを1本買えば、上を気にすることなく、平穏無事に過ごせる感じがする。
Bluetooth ヘッドフォン の価格分布
- オーバーヘッド(183)
の約180商品の価格ヒストグラム。
8万円のものを除くと、5万円くらいからなだらかに満遍なく商品が存在している感じ、と思いきや
3万円以下で見てみると
- ~2万円が、過密状態で
- 2万円~3万円が、1つ抜けたその上のクラスという雰囲気
おおざっぱなクラス分け(分類)
- ~5,000円 : ローエンド
- 1.5万円前後 : ミドルレンジ
- 3万円前後 : ハイエンド
- 3万円~ : ハイエンド(ノイズキャンセリング機能あり)
個人的雑感
2万円~5万円にかけては、ノイズキャンセリング(NC)ヘッドホンが跋扈しているので、実際問題、NCが不要であれば、2万円~ で気に入ったものが見つかれば、それでもう十分という感じがする。
Bluetooth ワイヤレスイヤホン(左右分離型)の価格分布
- 左右分離型(89)
の価格ヒストグラム。いわゆる完全ワイヤレスイヤホン。
2018.11現在、ぱらぱらと高級機が出てきてる。3万5000円以下で見ると
2万円以下を詳しく見ると、
おおざっぱなクラス分け(分類)
- 6000円 ~ 1万円 : ローエンド
- 1.5万円前後 : ミドルレンジ
- 2~3万円 : ハイエンド
- 3万円~ : エンスー向け?
個人的雑感
完全ワイヤレスでも、音にこだわった高級機が出はじめたのだなぁという印象。
左右がワイヤードのタイプと、ボリュームゾーンとなる価格帯は変わらないというのは興味深いなぁと。(完全ワイヤレスという付加価値がついたからと言って、消費者の財布が膨らむわけではないので、そんなものかという気もするけれど)
他と異なり、製品のクラス(価格帯)がパキッと別れてるように見えるのが面白い。
音質に関して巷での評価が良いものが出たら左右ワイヤードから移りたいところ。
有線ヘッドホン
プラグ形状が以下のいずれか
- ミニプラグ(394)
- 標準プラグ(56)
- 標準プラグ/ミニプラグ(348)
- XLR(6)
のオーバーヘッド型、約800製品の価格ヒストグラム。
各社フラッグシップモデルが40~50万円という中、1社60万円オーバー。
とはいえ、この1製品だけ突出というよりは、30万円台までむらなく存在するため、30万円以下で見ると
…。
10万円~30万円も満遍なく存在しており、度し難い。
15万円以下で見ると、ようやくクラスらしきものが見えてくる。
- 15万円あたり
- 10万円あたり
が1つのクラスかなぁと。
8万円以下
6万円以下
- 5万円くらいが1つ抜けたクラスぽい
ヘッドフォンは、最上位まで満遍なく数多の製品が存在していることが分かってしまったので、もう見る意義が見いだせないのだけど、3万円以下も眺めてみた。
- 2万5000円
- 2万円
- 1万~1万5000円
くらいが1つの目安かなぁ…。
おおざっぱなクラス分け(分類)
- 予算に合わせて無限に広がる小宇宙
個人的雑感
見なきゃ良かった感がある。
黙ってどこか好みの音色のフラッグシップ機を買って、良い音だなぁ、と一人の世界に籠もれたらそれでいいことにしたい。他製品と比較しようと思わないほうが良い気がする。
この全価格帯に満遍なく製品が存在する価格分布は、間違いなく沼そのもの。
有線イヤホン
- カナル型(1083)
- インナーイヤー(134)
- 耳かけ(56)
- ネックバンド(16)
の有線タイプ、約1300商品の価格ヒストグラム。
40万円あたりを頂点に、際限なくなだらかに商品が存在している。
細かく見る意義を見いだせないので、ざっくりとお求めやすい2万円以下を確認。
・・・。
趣向を変えて、5000円から2万円の間で見てみる。
- 1万5000円あたりに1つの山
意味のあるデータとは言い難い感じ。
おおざっぱなクラス分け(分類)
- 予算に合わせて無限に広がる小宇宙
個人的雑感
商品数からして1300点あるので、まぁこうなるかぁ。と。
有線ヘッドホンともども沼ですね。この沼はどうしようもない感ある。
どの価格帯であっても、なんらかの商品が存在しているって、有線イヤホンの世界、レッドオーシャン過ぎやしませんか。恐ろしい。
これも見なかったことにしよう。
・・・
価格分布から想像するに、世間一般に言われる沼は、たしかに沼だなぁと。
使える予算が限られていたら、限られていたで、その中でいくらでも比較対象が手に入るし、予算が無制限ならそれはそれで、さらにいくらでも比較対象があるわけで、これを沼と称さずになんと言おうか…。