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ESi uniK 05 (モニタースピーカー)

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自転車仲間 (本業でPAエンジニア、副業でDJをされている方) から譲っていただいた。1ヶ月ほど使った感想。

ESi uniK 05

ESiという聞き慣れないメーカーなのだけど、コンシューマ向けではなく、プロ(業務)用のモニタースピーカー。

uniK 05は、一応プロ用製品を作っているメーカーが出したコンシューマ向けの製品、という位置づけらしい。

uniK 05自体はすでに生産を終了しており、現行品は、後継機のuniK 05+とuniK 08がある。

概略

ESi製品の中ではコンシューマ向けっぽいのだけど、とてもモニターライクな音がする。スピーカーによる音の味付けは感じられず、解像度が高く、定位もかなりはっきり。

モニターライクとはいえ、長時間聴いても疲れることはないのだけれど、やや面白みに欠けるきらいがある(気がする)。

音の特徴

中~高音域を担う『リボンツイーター』が出色の出来で、とにかく綺麗な中高音を奏でる。極めて解像度が高いにもかかわらず、繊細というより、力強さがある感じ。(オーケストラでいうと、ウィーン・フィルよりベルリン・フィルという感じ。)

鳴らした初日は、一瞬、生音を聴いているのだろうかと錯覚するような、音のきらびやかさに、感動した。

低音は、適度に締りがあり、量感もあるのだけれど、中高音域のレベルの高さと釣り合っているかというと、微妙な感じがする。少なくとも、低音を期待して買う製品ではないのは確か。

トータルでは、そつなく、解像度の高い音を奏でる感じ。

用途ごとの感想

このスピーカーで、オーケストラ作品を聞いてみたところ、1つ1つの楽器の音と位置がはっきり分離して聞こえた。

『指揮者って、こんな風に音が聞こえているんだなぁ(そりゃ、大勢の中の1人が音を外しただけでも、的確にそれが分かるわけだ)』と軽い錯覚を覚えるくらいに、解像度と定位が高い。

バイオリンのソロ曲を聞くと、1音1音の細やかなゆらぎまで聞き取れるので、巷でよく見かける『まるで演奏者の息遣いまで聞こえてくるよう』という言葉が似合う感じ。

クラシックとの相性はかなり良い気がする。特に、弦楽器の表現力はヤバイ。楽器数が増えても、音が混ざって、輪郭がぼんやりすることがなく、誇張ではなく文字通り、1音1音を楽しみながら、全体として音のハーモニーが感じられる。

反面、映画で、効果音(特に爆発音)や低音過多な娯楽系作品にはやや不向き感がある。この製品の売りである綺麗な中高音が、低音にかき消される感じ。

それ以外は、J-POPであろうとアニメであろうと、ドラマであろうと、いたって普通に良い音が聞ける雰囲気。

余談

『リボンツイーターが気に入ったら、アダムオーディオがオススメです!現場だと、今はどこもかしこも、スピーカーはこのメーカー一択って感じです!』みたいなことを教えていただいたのだけど、

どう考えても沼です。本当にありがとうございました。