AmazonPrimeVideoで 『昭和元禄落語心中』がフルに見れたので見た。
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前に友人から「いいよ!」とは聞いていたのだけれど、なんか絵面おっさん全開だし、気が向かないなーと思って保留していたんだけど、
見始めたらグイグイ物語に引きこまれて一気に最後まで見てしまった。
『なんだか渋いタイトルに今までスルーしてたんだけどもっと早くに見ればよかった!!』って本気で思った。
もうね、この作品には人生の色んな機微が詰まっていて文句無しに面白い。
DVD付き 昭和元禄落語心中(7)特装版 (講談社キャラクターズA)
- 作者: 雲田はるこ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/03/06
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若い人がみても面白いとは思うのだけど、この作品は色々経験した20代以上の人のほうが楽しめると思う。とにかく深い。
雑感(とりとめなくネタバレあり)
見てないとわからないくらいの雑感なので未見の人が呼んでも問題ない(意味がわからない)とは思うけど、ネタバレを含むので注意。
- 作者: 雲田はるこ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/09/28
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助六と八雲(菊比古)との友情は、違うタイプ同士でお互いを補完しあいながらも成り立っているというか、だからこそ成り立つというのか。この2人が大の友人というのは感慨深い。
助六が目指すビジョンは『将来の落語の没落を予見し、未来においても残っていけるように、その時々に合わせた『落語』の在り方を模索する』みたいな感じで、八雲は『正統派の古典落語の王道を守る。これもまた1つの落語の形』みたいな感じ。
革新と保守、どっちがイイというものでもなく、どっちも大事なんだけど、永遠に相容れることはない2つというか。このふたつが物語を紡いでいく感じがイイ。
先代 助六と八雲。助六と八雲と同様の生い立ちをもつ。流れ者だが天才的な助六と、ボンボンの八雲。何の因果か歴史は繰り返す感じが、うわーっ!!て感じでイイんですよ。因果ってあるよね、って思った。
最後、与太郎は「新たな助六」って印象を受けたんだけど、小夏は「助六とみよ吉」どちらにも似てなくて、これが新しい時代の新しい「風」なんだなぁとか思った。因果が繰り返しているようで、少しづつ変化していく様が深い。