MENU

ゴーンガール

ゴーン・ガール (字幕版)

ゴーン・ガール (字幕版)

  • 発売日: 2015/03/06
  • メディア: Prime Video

「さすがデヴィット・フィンチャー監督やで!」と、見終わった後の満足度の高い作品だった。

序盤はひたすらにかったるかったのだけど、中盤~ラストにかけてのスピード感のある展開に釘付けになった。やばいものを見てしまった感。

(※以下、ネタバレを含みます)

あらすじ

結構5周年記念日に、妻が失踪。自宅に残る血痕跡などから事件にまきこまれた可能性が濃厚に。

当初は、妻を探す夫に世間の同情が集まるものの、事件が捜査されるにつれ見つかった資料から『無職で働かず妻の資産をくいつぶして浮気していたり、妊娠していた妻に暴力を振るっていた』という実態が明らかになり、また、現場に残っていた状況証拠などから、一転して夫が警察から犯人と疑われることに。

無実を主張する夫は、優秀な弁護士をつけ、事実を調べ始めたところ、妻の不審な経歴が明らかになっていき、警察も徐々に妻を疑い出す。

と、妻は一転して夫の元に帰ってくる。

弁護士も警察も妻が怪しいとは思うものの、決定的な証拠を見つけられず匙を投げる(妻による、自作自演の完全犯罪が成立する)。薄々事実に気づいた夫は妻と別れようとするが、妻は身ごもっており、こどものため一緒に生きると夫が覚悟するところで、終わる。

感想

見終わって、しばらく考え直して、これはサイコパスの純愛ストーリーと解釈できなくもないかなぁと思った。

妻の『私のタイプの男性を、必死に"演じてくれる"夫が好き (中身がどうであれ、外見・ふるまいを必死にあわせてくれる人が好き)』という捻くれすぎた愛情がコアになっているのかなぁと。物語前半、演じなくなった夫(中身がだめなので、正真正銘のダメ人間になった)を見切りド派手に捨てようとするのだけど、後半、オセロで大逆転するかのように、大きく化けた夫を目にして、元の鞘に戻ることにした妻。

捻くれてるというか、精神的に壊れてる・狂っているという表現がよく合うわけだけど、まぁ、サイコパスだしね、仕方ないね、こういう愛情表現もあるかもしらんと思ってしまった。

この物語では、夫は被害者ではあるのだけど、一歩間違うと加害者になりかねない相当に危うい性格の持ち主だし(いや、実際ちょっとアウトなのでは・・・というシーンも有る)、

お互い素をさらけ出し合ってぶつかりあった上(この作品では、そのせいで、警察や世論が大きく動いたり、関わった第3者が亡くなったりするわけだけど…。度を越している。仕方ないね、サイコパスだしね…)で、お互いのヤバさを理解した上で、一緒にいることを選択する、というラスト。

細部をぼかして抽象的に書けば、『ぶつかりあい、わかりあい、最後には結ばれる』と純愛そのものともいえるプロットなわけで、

なんということでしょう、「お互いが少しだけ歩み寄れば、見えてくるものがあるはず」というメッセージが込められた『まだ結婚できない男』のラストシーンにも被るものがあるじゃないですか。(阿部寛、超良かった!!)

ゴーンガールは、実は大人向けにちょっとエッジの効いたほんわかコメディドラマだったのだ。

・・・

いや、でもなんか違う気がするなぁ。

この妻は『世間に向けて作り上げているペルソナの完成度が高い』ということが好きなわけで、うーん、それって『ヒトが好き』っていうよりは『モノが好き』って感情に分類されるような気がする。

男女・結婚のあり方について考えさせられたのだけど、あまりにもブッ飛んでいるので、「いや、やっぱこれはないわ」という結論に落ち着いた。

類似作品;僕のヤバイ妻

途中、「この作品(シナリオ)、どっかで見たような…、でも見た記憶ないよなぁ、この映画」と、モヤモヤした気持ちになったのだけど、ググってみたら解決した。

日本ドラマの『僕のヤバイ妻』がかなり近い登場人物の設定・構成だった。1度は突っ込まずにはいられないくらい登場人物の設定・構成が同じなのだけど、シナリオは異なる。『僕のヤバイ妻』は、不正確を承知でいうと、本作『ゴーンガール』のラストシーンからさらに先があったらどうなるか、を描いたような作品。

こっちはこっちで、妻と面白く見た記憶がある。海猿などでカッコいい筋肉役というイメージだった伊藤英明が、ヘタレ男性役を見事に演じていて衝撃を受けたり、木村佳乃演じる女性役のヤバさが極まっていた印象がある。

僕の殺したい妻

僕の殺したい妻

  • メディア: Prime Video