最近世代がバラバラの端末を何台か触っていたら、体感性能にムラがありすぎて、『はたしてミドルレンジのSnapdragon 625は十分使える程度に速いのか』という疑問が湧いたので、定量的なデータと世間の評価を調べてみた。
2018.3更新
前おき:世代が違っても、速いものは速いし、遅いものは遅い?
HuaweiのMediapad T2 8.0
Huawei 8インチ タブレット MediaPad T2 8.0 PRO ホワイト ※Wi-Fiモデル RAM 2GB/ROM 16GB【日本正規代理店品】
- 出版社/メーカー: HUAWEI(ファーウェイ)
- 発売日: 2016/12/09
- メディア: Personal Computers
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表向きのスペックの良さのわりに妙な使用感。HuaweiのMediapad T2 8.0。
FullHD+(1900x1200)の高解像度に、旧世代のミドルレンジのSnapdragon 615という組み合わせ。
常用アプリを多数インストールした状態だと全体的に動作が緩慢で、正直普段使いがツラい感じ。
(もしかすると、Huawei謹製の独自機能(バックグラウンドアプリを自動で落とす機能)が悪影響を及ぼしている可能性があるけど…。よくわからん。)
ASUSのZenFone Go
エイスース SIMフリースマートフォン ZenFone Go ブルー ZB551KL-BL16
- 出版社/メーカー: Asustek
- メディア: エレクトロニクス
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ローエンドながら地味に使える子。ASUSのZenFone Go。
HD(1280x720)の低解像度なのが功を奏してか、旧世代のSnapdragon 400というローエンドSoCでも、常用アプリを多数入れた状態でも比較的ふつうに動く感じ(Mediapadみたく、急に激重になったりはしない)。妙な不具合さえなければこれを使い続けても良かったのだけど…、ハードウェアの造りが値段なりなのかもしれない。
AmazonのKindle HDX 8.9(第4世代)
- 出版社/メーカー: Amazon
- 発売日: 2014/11/04
- メディア: エレクトロニクス
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今でも最強クラスと勝手に信じてならない、コンテンツ消費特化型端末。Kindleタブレット(Kindle HDX 8.9)。
何年も前の端末。AndroidのカスタムされたOSを搭載。
WQHD(2560x1600)の高解像度に当時のハイエンドSnapdragon 805という組み合わせ。
2017現在でもWebブラウジングがサクサクできて、ビデオ再生も滑らか。全体的に動作が高速。全く不満がない。
TrinityのNuAnsNEO [reloaded] は十分に速いのか!?
NuAns NEO [Reloaded]CORE SIMフリースマートフォン 防滴/おサイフケータイ対応 Android7.1 NA-CORE2-JP
- 出版社/メーカー: NuAns
- 発売日: 2017/06/09
- メディア: エレクトロニクス
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上記のほか最近直したiPhone5が普通に現役で使えたり、と
最近使ってる端末だけでも体感性能が千差万別で、世代が新しくてもミドルレンジ以下の性能は信用ならない、というか各SoCの性能がどうなっているのかよくわからないなぁというか、
『Androidはハイエンドを買わないとまともに使えない』
とかあるのではと思ってしまい、
現在予約しているNuAnsNEO [reloaded]に搭載されているSoCがSnapdragon 625とミドルレンジなのが不安になってきた。
世代を越えたSoCの性能比較
というわけで、SoCの性能の目安にと、海外のベンチマーク(AnTuTu)の結果を大量に集めて、平均値をとった。
AnTuTuは、CPU単体の演算性能を見るテストというよりは、メモリやストレージ周りまで含めた総合性能を見るテストなので、厳密には機種ごとにバラツキが出る(性能差が出る)のだけど、正直SoCの性能差に比べて無視出来るレベルだったのでSoCごとに平均化した。
(クリックで拡大表示)
雑感
ハイエンドSoC
ハイエンドのSnapdragon 805以降、808/810は今でも十分速い雰囲気。
今なら、最新の820/821/835が搭載されたハイエンド機を買えばこの先数年は困ることはなさ気。
ハイエンドでも800/801の頃のもの(Xperia Z2や、Xperia Z Ultraなど)となると、今となってはだいぶ見劣りする感じ。とはいえ、2017現在のローエンド~ミドルレンジ並の性能はあるので使えはしそう。
KirinやMediaTekなどのSoCも最新のハイエンドチップは結構速い。意外。
ミドルレンジSoC
懸念だったSnapdragon 625 は、ミドルレンジながら805と同等以上のようで安心。2017.3現在では十分使えそうな感じ。
意外だったのが、最新のアッパーミドルレンジのSnapdragon 650/652がかなり良さげ。なんだこれ…。
前世代のミドルレンジは、見なかったことにしたいレベル。やはりというかなんというか615は遅かった。
ローエンドSoC
マジローエンド。このあたりになると処理性能がだいぶ見劣りするので、CPUへの負荷がかかりすぎないように、最低でも解像度が低い(HD以下である)ことは必須かなと。
機種別性能比較と、目に止まった端末
平均化する前のデータ。
ハイエンド以上は海外の端末もふんだんに、ミドルレンジ以下は日本でふつうに手に入る端末を集めた。
(クリックで拡大表示)
各社ハイエンド機が820/821を搭載しているのは納得の結果。強い。
次期ハイエンドSoCの835も順当に性能アップしてるようで素晴らしい感じ。
FREETEL KIWAMI(極み) 2
意外だったのが、FREETEL KIWAMI 2のMediaTek Helio X20。
MediaTekのSoCでも速いやつあるんだ!?みたいな。ベンチマーク結果だけ見ればかなり速い。
実使用ではベンチほど速くないとの評価も見かけるものの、値段を考えればコスパは良いのかも。
FREETEL SAMURAI KIWAMI 2 メタルシルバー
- 出版社/メーカー: MAYA SYSTEM
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nova lite / P9 lite
コスパという観点では、P9 liteでコスパモンスターの名を轟かせて、今や国内シェアNo.3に位置するHuaweiの新作nova liteがヤバイ。
P9 liteより安くなって(2万円前後で)、他社ミドルレンジ機を凌駕するこの性能。Kirin65xってもっと遅いSoCかと思ってた。
ZenFone3が霞んで見える。
NTTコミュニケーションズ OCNモバイル ワン SIMカードとHUAWEI新星ライト[(音声SIM、ブラック) 音声シム ブラック
- 出版社/メーカー: NTTコミュニケーションズ
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Xiaomi Mi Max
海外通販まで視野に入れれば、Snapdragon 650搭載で2万円くらいで買えるXiaomiはヤバイのだけど、まぁ、この機種は別の意味でヤバイのでアレ。
ところで、Snapdragon 650ってとても速いのでもっと採用されてもいいと思うのだけど、国内だとX Compactくらしか見当たらないの謎い。
まぁ速いとは言っても、820ほど圧倒的に速いわけでもなく、ワンランク下の625の性能がわりといい線いっているので、値段付けが難しいのかもしんない。