キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)
- 作者:J.D. サリンジャー
- 発売日: 2006/04/01
- メディア: 新書
親友と、
『ライ麦畑でつかまえて』を定期的に読みたくなるのだけど毎回途中で投げてしまい、読み切ったことがない、
という話で盛り上がった。
SF作品でよく引用される印象があるので読んでおきたいのだけど、正直読みにくいし話が退屈なんよね、みたいな話。
若者の葛藤を描く作品、という位置付けなら、それこそエヴァで良くね?って気がするんよなぁ、という話をした。
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親友は、『最近この本を会社の先輩から薦めてもらった』という文脈も込みで、この作品に意味があるのでは(=『年上からこの本を託される』という関係性自体が意味を持つのでは)、という解釈をしていて、常に自分との関係性でのみ作品を解釈している自分には興味深い話だった。
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しばらく、古典の名著・名作の存在意義について考えていたのだけど、
概ね解釈され尽くしていて、年代を問わず『共通の解釈・認識』を持てるので、芸術作品のテーマのように『抽象的・普遍的な問題』を扱う際のコミュニケーション手段(言語)として有益だなと思い至った。
700作品近くアニメを見ていると、作品の表現技法やテーマ、映像技術などについて、何かしらの作品を引っ張って説明できるのだけど、多くの人はそんなにアニメを見ていないので、伝わらない・共通の認識を持てない問題に出くわしてそんなことを思った。
小説に限らず、クラシック音楽、映画(映像作品)もしかり。
突き詰めると、『自分と他者との深い部分でのコミュニケーションをいかに的確に行うか』に集約されるのかもしれない。