『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』オリジナル・サウンドトラック
- アーティスト:Evan Call
- 発売日: 2020/10/21
- メディア: CD
劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデンの感想。
公開早々に見たものの、思うところがありすぎて感想がまとまらないまま年末になってしまったので、視聴時のメモを残しておく。
視聴語の感想
よかった。満足。
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原作小説と比べて、時系列とギルベルト少佐を中心としたキャラクターの背景が異なっているので、前半、頭が混乱して入り込めなかったのだけど、中盤から後半にかけて期待通りの無駄のないプロットと完成度で満足した。
最後の最後に表示された『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のフォントのチョイスが、個人的には腑に落ちなかったので、制作意図が気になって仕方なかった。パンフなら、その辺のことが何か書いているかなと思いきや完売で手に入らなくてモヤモヤ。視聴後にパンフレットを読んで余韻を楽しもうと思ったのに、完売していて、その人気に嬉しい反面、残念だった。
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個々のキャラクターに関しては
- ジークフリート大佐:超不器用だけど、まさに兄、兄弟愛って感じでわかる
- ホッジンズ中佐:まさに保護者という感じで父性溢れててわかる
- ギルベルト少佐:後ろ向きすぎてわからない。最後まで子供かよっ!!
って気分になった。
改めて振り返ってみるとアニメ版のストーリーにおいては、ギルベルトはストーリーに合った妥当な性格かなと思い直した。
とはいえ、ギルベルトもラストには一歩進んで、良かった。
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ヴァイオレットエヴァーガーデンのアニメ、劇場版、原作小説と違って、ヴァイオレットの生涯を描くことに徹していて、メインはもちろんサイドストーリーも取捨選別されきっている感じが好き。ジャンルは違うけど、夏目漱石の小説くらい、推敲に推敲重ねて無駄が削ぎ落とされた感じがする。
最後まで微に入り細に入り、制作意図がはっきりしていて期待通りだった。「この場面、何のために入れたんだろう」とか「このアングルは何でこうしたんだろう」と疑問を感じることがなかった。
加えて、間の取り方が、個人的に完璧だと思う。今回の映画は、わずかに、言葉で説明し過ぎではって箇所があったけど(状況描写から十分に答えを推測できる箇所もあったので冗長に感じた)、今までの曲やBGMの挿入場所も『まさに、ここで使ってほしかった!』って感じでポイントポイントを押さえて使われてたし、総じて良かった。
公式サイトに公開された監督インタビューを見ても、そのあたりの背景が語られていて納得。
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前半で若干、作画に違和感を感じるとこがあったのだけど、あれは火事で一度失って作り直した、とかだろうか、、、。最後まで作りきってくださってありがとうございます。
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そういえば、アニメ版で一度観たシーン、ぽいけど若干違うような気もするシーンがあったので、コマ送りでアニメ版と見比べたい。Blu-rayいつ出るんじゃろう、、、
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びっくりする展開から始まったけど事前に知り合い経由で「開始5分で泣く」って聞いてたから、
「なるほど絡め手で泣かせに来たか!だが、タネは分かってるので泣くことないなー」
で始まってから、最後まで終始泣いてた。ハンカチ持っていって良かった。
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そういえば、最初に "sincerely"(最初が小文字) で始まったのだけど、あれどういう意味だったんだろ…。拙い経験だけど、ビジネスレターで小文字で書いた記憶ないし、OP曲のタイトルは大文字だし。『yours sincerely』っていう古風な言い回しを暗に示していたのだろうか。