iPhone12の購入意欲が事前に思ったほど沸かなかった。とはいえ、次に買いたくなるようなiPhone登場まで、現在使っているiPhone Xを使えるのかが気になったので、寿命(ここでは、『最新OSがサポートされる期間』の意)を予測してみた。
最近は、iPhoneの寿命が年々伸びる傾向になる。既存機種の現在までのサポート状況を調べて、それをもとに今後のサポート期間の予測をしてみた。
Apple社の傾向
Apple、年々、iPhoneのサポート期間が伸びている。
最近のAppleはサブスクリプションサービスによって収益を上げる方向にシフトしようとしている感がある。この傾向が今後も続くとするのなら、Appleには販売済みのハードウェアの寿命を伸ばすことで、サブスクリプションの受け皿が大きくなる(サブスクリプションによる売上増に繋がる)というメリットがある。
製品寿命に関して参考になりそうな公式資料としては、Appleの公式発表によると最低3年間は利用可能とする方針が打ち出されている。これはハードウェア寿命の話なので、そのままソフトウェア寿命(サポート期間)の話に置き換えて考えるわけには行かないのだけど、
最低限でもハードウェアを3年使えることを考えているのなら、消耗品(バッテリーなど)を交換する前提で、少なくとも4~5年はソフトウェア的にも使えることを想定してそうな気がする。なお、自分ならそう考えるかなぁ、というだけで特に根拠はない。
ハードウェア構成に基づく比較
- サポートが早めに切れる可能性のある要因を「オレンジ」
- サポートが切れる/切れないの分水嶺になりそうな要因を「黄色」
で塗り分けた。
iOS16でのサポート端末の予想
毎年iOSのバージョンアップがあるとして、今後のiOS16でどうなるかだけど、
iPhone XRが現行機種であることを考えると、XRは少なくともiOS16(あと2年)はサポートされるはず。特に、iPhone XRに搭載されているA12 Bionicは搭載機種がめちゃくちゃ多い*1ので、サブスクリプションの受け皿としてかなりのボリュームがありそう。よって、相当息の長い製品群になるのではという気がする。
そのとき、サポートが切れる要因となりそうなのは、
- メモリが3GB以上か
- ニューラルエンジンを積んでるか否か (A11以前かどうか)
- アーキテクチャの違い(arm64かarm64eか)
あたりの可能性がありそう。各要因の可能性についてさらに検討してみた。
- メモリ容量が原因の場合
- 8以前はサポート切れ、ただし、8PlusはOK になる
- ※ 開発者目線からするとメモリ容量で足切りされるのは妥当な感じがするのだけど、ユーザー目線で見ると同世代の機種でもサポートされたりされなかったりで違和感が凄い…。なさそう。
- ニューラルエンジンが原因の場合
- 可能性1:7以前はサポート切れ
- 可能性2: X以前はサポート切れ
- ※ 単純にニューラルエンジンの搭載の有無で考えるとiPhone7(A10搭載機)以前がサポート対象外と考えられるのだけど、iPhone8, Xに搭載されたA11のニューラルエンジンは性能が低いので性能不足になる可能性も考えられる
- ※ OSレベルでニューラルエンジンを利用するようになれば、ありそうかなと。可能性2のケースだと、A12 Bionicの搭載が最低条件になるので、サポート対象機種の性能下限が綺麗に揃う感じがする。
- アーキテクチャが原因の場合
- iPhone X以前はサポート切れ - ※ OSレベルでarm64eの拡張命令が利用されるようになれば、ありそう。
iOS16あたりで、『A12を搭載しているか否か』で、サポートが切れるかどうかが決まりそう、という印象。
つまり、早ければiOS16あたりがiPhone Xの寿命になるのではなかろうか。遅くてもiOS18までに寿命がくるはず。
雑感
『arm64eの拡張命令をOSレベルで活用したいので、iPhone Xのサポートは打ち切りです』
って最期は涙なくして見れなかった(妄想)
まぁ調べた感じ、とりあえずiPhone Xでも1~2年はふつうに使えそうなので、生活が便利になりそうなハードウェア/ソフトウェアアプリケーションが出たら、もしくは、壊れたら買い換えるでファイナルアンサー。
なんとなく、XはSoC以外のHW仕様が現行モデルの原型とでもいうべきスペックになっているので特別に長生きしそうな気がしたのだけど、さすがにそんなに長生きはしないかという気になった。
それにしても、こうやって改めてまとめて眺めてみると、iPhoneの実質的な製品寿命は、めちゃくちゃ伸びてるな…。*2
今更ながら、同じスマホを4~5年不便なく使えてることにびっくりする。毎年買い換えるようなガジェットの黎明期は終わったんだなと感慨深い。
いや、まぁ単に自分が歳とってこだわりが薄れた、という可能性もある。