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「DIMENSION REIGN」と「最果てを目指す」

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元ソーシャルゲーム開発者が語る、ガチャの功罪とは──「繊細に綿密に作ったゲームが、ガチャの快感になぎ倒されていく」という記事で、ソシャゲ元開発者の類地氏によるゲームデザインの話が載っていて、

さらに、新たなチャレンジとして氏がコンシューマゲームをインディーズで作って公開している、という話が載っていた。

その開発中のゲームが、DIMENSION REIGN

www.youtube.com

PVを見た印象は、ソシャゲにおける『アドレナリンがどばどば出る要素(記事中の言葉を借りるならプレイヤーが「フロー」になる作り)』を抽出して、買い切りのコンシューマ向けに形を整えて実現してそうな雰囲気。

『ゲームをプレイ中の人の機微』を知り尽くした人が作るコンシューマゲームがどんなものか知りたくなり遊んでみた。

感触

すでに積みゲーがあるので、『とりあえずお試しで…』と、軽くやり始めたら、1時間が消し飛んでいた。

プレイ中に違和感を感じるようなつっかかりがなく*1、気持ちよく遊び続けられるので、1,2時間があっという間に溶ける。

やればやるほど強くなっていく感触もあって、難易度調整が非常に上手くなされているのだなと感じた。ローグ系のゲームなので、ある程度進んではクリアできずに死に戻りして、を繰り返すのだけど、挑戦するごとに、プレイヤースキルがあがる&操作キャラのステータスが上がっていくので、やればやるほど前に進める感が強くなる。

簡単にフロー感覚が得られるので、やり始めると、やめどきがわからなくなるのが現実問題として玉に瑕。いや、そんだけシステムが秀逸ということなのだろう。

攻略

何度目かのチャレンジでステージの最終ボスまでたどり着いたものの手も足も出ないような圧倒的な敗北を経験したので、

これは…どういうことだ…、と思いクリアした人の感想や攻略記事を調べてみた。

特に2つ目の分析記事がとても役に立った。

すごく雑にまとめると『ひたすらバトルを選択して武器を集めれば勝てる』というもの。

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で、実際にやってみたら、圧勝した。

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念の為、この戦略で間違いがないか、再チャレンジして2回目のクリア。

2回目は慣れもあり若干武器を雑に消費しすぎて若干危なかったのだけど、まぁでもピンチになるというほどではなかった感。

クリア後の感想

ふだんのバトルなら武器いらず&HP回復手段のあるサムライヴァンパイアつよつよ。

しかし、これは強すぎて本来緊張感のあるバトルに作業感が出てきた。バトルを常に選ぶのでステージの選択肢も限られるし。頭を使うポイントが無くなってしまった感。むべなるかな。

・・・

攻撃は最大の防御、という言葉の通り、『防御周りのステータス・スキルは捨てて問題ない』デザインなのは良いのか悪いのか…。

ゲーム開始当初はいろんな要素があるように見えたのだけど、効率的なクリアを念頭に置くと、実質的にゲーム性がかなり絞られてしまっていた。

と書いて、どんなゲームでも効率を追求すればおのずと選択肢は限られるかと気づいた。

・・・

ゲームシステム自体は遊んでいて心地よいので、ストレス解消に良いかなぁとも思うのだけど、1クリアが1~2時間くらいかかるのがネック。

30分くらいで遊べると、一狩り行きますか!ってノリで遊べるのになぁ。

「最果てを目指す」との対比

以前に、FGOの難易度調整(特に第1部の4章~最終章、1.5部あたり)が絶妙に感じて、ゲームのデザインのされ方に興味をもち、色々調べていく中で

「レベルを上げて物理で殴る」の素晴らしさをゲームデザイナー視点で語ろう。ドラクエで学ぶ「RPGメカニクス」の3大メリット【ゲームの話を言語化したい:第四回】

という記事をみたのがきっかけで、ゲームを遊んでいて、どういう風にゲームがデザインされているかにも興味が出てくるようになったのだけど、

・・・

DIMENSION REIGNをクリアしてみて、このゲームに感覚的に似ている気がして、ゲームシステム的には全然似ていないのだけど、自分的に総じてめっちゃ似ているな、と思ったのが、フリーゲームの『最果てを目指す』。

freegame-mugen.jp

自分が気づいた範囲だと、「やり始めるとのめり込む」「死にゲー」「徐々に強くなって前に進める」「リソース管理が重要」っていう点が共通している。

「最果てを目指す」は、一本道のRPG展開に「意思」コマンド(=キャラの意思でもあり、プレイヤー自身の意思でもある)で展開を曲げていく、という点が最大のポイントで、

『「意思」によって不可能と思えたことや、不条理をも乗り越えていく』

という「人の意思の尊さ」がゲーム全体を通じて表現されていた点がとても良かった。尊い。

・・・

それに比べると、DIMENSION REIGNは、ゲームシステムは洗練されていてよくできているのだけど、

作り手のメッセージが希薄*2なのがクリアしてみて気になった。

あとプレイ中は、フロー状態になるためかまったくといっていいほど細部の記憶が残ってない。(これはこれでどうなんだろう…。友人とゲームプレイの話で盛り上がれない問題が…。)

今後に超期待

なんやかんや書いたのだけど、これ、今は早期アクセス版(ベータ版)で、製品版になるのは1年後っぽい。

すでに、ガッツリ遊べるので、ふつうにオススメ。それにしても完成度高すぎでは…という感じ。

store.steampowered.com

今後、ストーリー・シナリオが補強されるのか、ゲーム性が突き詰められるのか、どんな方向に進化するのかはわからないけれど、将来性も楽しみである。(個人的にはゲーム性が突き詰められていく方が面白そうに思う)

自分にとって「面白い」ゲームとは

DIMENSION REIGN、ゲーム外で考えられることがいろいろあって有意義だった。

このゲームで実現しているフロー理論って仕事に活用できたらめっちゃ仕事捗るのでは!とか。

・・・

さておき、このゲームを遊んだことで、自分にとっての「面白い」の1つが明確になった。

言語化すると

『無駄なく緻密に、作品全体(プロット・登場人物・小物・音楽などなど)を通して、作者のメッセージ・作品のテーマが組み上げられている』

あたりな気がした。メッセージ性が高い作品が好き。

それも、本やアニメ・ドラマでは表現できなかった表現方法をゲームで実現しているものだと尚更。(ヨコオタロウ氏はこのあたり意識して作っている感があって、Nie:R Automataは傑作だと思う。)

自分にとってゲームは、本や映像作品みたく

『つくり手のメッセージ(作品のテーマ)を紐解くのを楽しむ媒体の1つ』

という位置づけなのかなと。

・・・

つきつめれば、ゲームで遊ぶという行為は、作り手との対話(コミュニケーション)にほかならないわけで、

自分は面と向かって人と話するのは好きじゃないのだけど、つきつめると社会的動物(コミュニケーションを主軸とする人間)なのだなぁ、と認識せざるを得ない感じ。

・・・

あと、1つゲームシステム自体(プレイ自体)を楽しめるゲームもわりと好きだなと思った。テトリスとかまさにその極地な気がする。

*1:細かく言えば、プレイガイドの動画がもっさりしてる、とかレリック(装備)の選択・切り替え状態がわかりづらい、とかあるけど、正直最初だけ&慣れたら気にならない。

*2:ストーリーも僅かにあるけど、自分には作者のメッセージ性は感じられなかった。