医療崩壊が起きるとどんなことが起きるのか、映像でまざまざと見せてくれる作品だった。気を引き締めよう、という気になった。
平時に見ていたら「病院の対応こんなものなの?」「国民の民度低すぎ」と笑えたりもしたのかもしれないのだけど、コロナが流行った今ではリアリティが半端ない…。
現実の方が、作中の状況よりはマシな部分もあれば、作中より酷い部分もあり…、今の日本は「事実は小説よりも奇なり」を地で行く感じ。
コロナは、エボラ出血熱のような目に見えて分かりやすい症状が出ない(どころか無症状のケースが多い)ので、感染が拡大しやすいのだろうなぁと思ったり。閑話休題。
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どんなふうにウイルスとの戦いが終焉するかが興味の関心だったのだけど、
作中ではワクチン開発により拡散収束、という流れ。「やはりそうなるか…」という納得感しかない結末だった。そして案の定、そこに至るまでには、老若男女問わず、医療従事者にも続々と少なくない死者が出ることまで描かれていて、「やっぱりそうなるか…」と諦めにも似た感想を抱いた。
リアリティーがヤバすぎる。
(総体としての日本人の性質をすごくよく理解している人が作った作品だなぁ…、という感想。)
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今の日本の現状と重ね合わさる部分が多く、テンションの下がる作品ではあるのだけど、
そんな中でも
『たとえ明日地球が滅びるとも今日君はりんごの木を植える』
というメッセージが素敵だった。