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コーヒーに関する雑誌乱読 (Pen+, Hanako FOR MEN, 珈琲ぴあ)

珈琲豆の選定と、コーヒーの挽き方・淹れ方を最大限効率化して、試飲(実験)を繰り返すために、書斎にコーヒースタンド的なもの(珈琲の器材をまとめて設置した場所)を併設しようかと思って、参考になるような情報を探そうとぱらぱらっとそれっぽい情報の有りそうな雑誌を眺めてみた。

Pen+コーヒーのある暮らし。

各界の著名人?の「珈琲のある暮らし」が多数紹介されていたのだけど、

珈琲に関する部分は、豪邸に暮らす社会的成功者のキラキラ感の演出の小道具的な位置づけで、微塵も参考にならなかった。

もちろん紹介されていた人たちは実際にはコーヒーに関してこだわりがあるのだろうけど*1、もっと農園など小さな単位で個性ある豆を押し出していこう、それで農園単位でダイレクトに収入を得ようという生産者の生活改善手段として、サードウェーブの豆が出てきた(この動き自体を、コーヒー業界全体が応援して、そのために、風味の表現方法を世界基準で統一する、世界レベルの品評会(COE)を行うなどの活動も広がった)

っていう背景わかって書いてるのか、この記事は、って気分になった。言葉は悪いけれど、歴史的背景を踏まえて書かれているとは思えない(今のコーヒー業界を形作ってきた過去の先達に対するリスペクトが感じられない)、胸糞悪い記事だった。

・・・

現状では、サードウェーブの珈琲豆に関しては、「地方/農園・品種・精製法」あたりまで絞り込めば、わりと安定した風味を担保(評価)できるのではという気がしなくもない。

より細かく言うと、収穫年によるばらつきもあるはずなのだけど、そこまで大きく変わった経験がないので(単にふだん豆を買う珈琲屋/焙煎屋の方が、生豆の品質のばらつきを焙煎段階で抑えていただけているだけかもだけど)、まぁよくわからないし、そもそも1消費者としては収穫年を指定できる販売店をみたことないので、議論のしようがない…。

珈琲ぴあ

珈琲ぴあ

珈琲ぴあ

  • 発売日: 2016/10/21
  • メディア: Kindle版

悪くないかなと思ったけど、得るものもなかった。

これからコーヒーをはじめる初心者向け。

*1:コーヒー豆の好みや器具から「かなりのコダワリがありそうだなぁ」と推測される方もいた))、肝心のコダワリ部分には突っ込まず上っ面だけをさらうような紹介のされ方だったので、なんかもうね、これ読んでどないしろという気分になった…。

Hanako FOR MEN vol.9 男の珈琲。

Hanako FOR MEN vol.9 男の珈琲。

Hanako FOR MEN vol.9 男の珈琲。

  • 発売日: 2014/05/09
  • メディア: Kindle版

概略的な説明が多く、自分的には役に立たないという印象。

珈琲豆の産地による特徴分けは、サードウェーブの豆(こと、豆というよりロット単位で特徴がはっきりした高価なものほど)に関しては、ほとんど役に立たないどころか、真逆のものもあり得るので、もはや誤情報と言っても過言ではないだろうか…。珈琲豆を酸味と苦味の2軸で分類するのはそもそもあり得ないように思うのだけど…。(酸味と苦味のバランスは、焙煎で大きく変わるので)

産地による特徴づけは、セカンドウェーブの豆に関しては機能する話なのだけど…。(もちろん、サードウェーブの豆にもある程度は機能するので、初心者向けの解説記事として悪いものではない。)

・・・

歴史的な背景を紐解けば、地方や農園単位の個性を没して、産地単位で均一化(買い上げ)して国や地方など大きな単位で製造・販売されていたのがセカンドウェーブの豆で、産地単位で特徴を持つように作られたから豆だから、産地単位で説明できるわけで。

ただ、それだと、農園は安く買い上げられてジリ貧なので((もっと細かく言えば、珈琲豆の価格を決めていたNY市場価格が、農園を維持する最低価格を大幅に下回るという大事件があったのが1つの契機で