Bluetooth接続イヤホンが出始めた初期の頃に比べればSBC, AACコーデックでの接続でも、ふだん使うには特に問題ないとは思えるようになっているのだけど、
手持ちヘッドフォンで音楽をじっくり聴くには、いまいち物足りない(有線接続に比べて音の迫力みたいなものが無くなる)なぁ、と思っていたところ
ふと目にした巷の検証記事に各コーデックごとの周波数スペクトラムが載っていた。
それを見ると、SBC, AACは高周波成分がごっそり抜けていた。*1
気になったので改めて、Bluetooth接続時のコーデック仕様をざっと確認したところ、SBC, AACは高周波成分のカットが仕様に含まれている様子。
各コーデックの仕様まとめ
コーデック | サンプリングレート | ビットレート | 遅延 | 注意点 |
---|---|---|---|---|
SBC | 最大48kHz | 最大345kbps | 220ms前後 | 高周波成分はカット。 仕様は上限値を定めるのみ(実際の通信仕様は機器による)。 |
AAC | 最大96kHz | 256kbps前後(可変) | n/a | 高周波成分はカット。 |
aptX | 48kHz, 16bit | 352kbps前後(可変) | 70ms前後 | |
aptX LL | 48kHz, 16bit | 352kbps前後(可変) | 40ms前後 | |
aptX HD | 48kHz, 24bit | 576kbps前後? | 150ms前後 | |
LDAC | 96kHz, 24bit | 最大990kbps | n/a |
参考記事
- Bluetoothオーディオの仕様を簡単に整理
- Bluetooth、その音質と遅延について - Denon Official Blog
- BTのバージョンとLDACとApt-X HDの関係�A-LDACとApt-X HDの違い。 なんとなく綴ってみた/ウェブリブログ
iPhoneでaptXを利用する方法
仕様的にもやっぱりaptX接続が良いなぁというわけで、iPhoneでaptXを使う方法について調べてみたところ、下記記事を発見した。
- 140文字で書き切れないことを書くBlog: aptx LL (apt-X low latency) はデレステの夢を見るか
- iPhoneのオーディオ環境を劇的に改善する"アレ"について試す(1.aptX-LL対応化編)|オモロダイブ
現状、以下の2つの方法がある。いずれも、aptX, AptX LL対応のBluetoothトランスミッタを利用することになる。
- Lightning接続のBluetoothトランスミッタ
- Lightning-USB変換ケーブル + USB接続のBluetoothトランスミッタ
*1:MP3と同じように、人間の聴覚モデルに基づき"聴きとれない"と考えれる音を削る方式ぽい